の改装工事で最も苦戦したのが漆喰塗りです。どうやっても凸凹でまっすぐに塗れず、キレイに塗るなんてやっぱり左官職人じゃないと無理なのかと諦めさえ感じました。
知恵袋とかネットで調べてみても、
- そんなの職人じゃないと無理だ!
- 素人じゃできないから世の中には職人がいるんだよ!
みたいな意見が多かったです。が、僕は常日頃、職人というものはインターネットが無い時代の言葉だと思っています。つまり職人は本当に実力のある人以外は、時代に淘汰されていきますよ、と。
漆喰塗りに限らず、世の中のあらゆることは「そんなに難しくないことばかり」です。サイト制作にしても、映像制作にしても、DIYにしても、英語にしても、中国語にしても、音楽にしても、イラストレーターにしても、あらゆるビジネスにしても。
もちろんすべてをやってみて、いくつか出来ないことは出てくるかもしれませんが、基本的には多くの人がやりこなせることばかりなのです。何年も修行せずとも、数日努力すればそこそこ出来るようになることばかりです。
なのにあらゆる作業に「職人」という職業が存在しています。これはインターネットがない時代だからこそ生み出された言葉です。
例えば、ネットがない時代に漆喰塗りをやってみて、難しいと感じたら参考になる専門の本を買いますよね。本にはすごく専門的なことばかり書いてあって、多くの人の需要を満たすワンポイントアドバイス的なライトな情報が少ないんです。
そんな本を読んで自分でやろうという気はなくなることでしょう。そして→じゃあ職人さんを呼ぼう→あぁ、やっぱり職人さんに頼むと早くて上手だな→結構高かったけど仕方ないか。
という結果になります。これが職人というものを生み出していたのです。
しかしインターネットの時代になって、他の素人の人がチャレンジしてその結果や反省点、最終的な写真などを知ることができます。多くの人が望む情報はこういうライトな情報なんです。
こうやったら出来た、ああやったら出来た、という情報を見ると自分もチャレンジしようという気になります。そして失敗した例やアドバイスも見ることによって、素人でもどんどん上手になり、こういう時代の流れからあらゆる職人は不要な時代になってくると思うのです。
先日もこれ関連の記事を書いたのですが、多くの人が「私、職人です!」なんて言ってやっていける時代じゃないと思うんです。それでも職人でいるならプロスポーツ選手みたいに職人100m走で上位に入るしかありません。それよりも100m走もそこそこできて、水泳もそこそこできて、卓球もそこそこ出来る、みたいなマルチな能力を身につけるかです。僕は後者を選択しました。そっちの方が楽しいですし。
ちなみに漆喰塗りで大切なこと、最終的に発見しちゃったんですよ!それは専門書に大量に無駄な情報を書くようなことではなかったです。ほんっと単純なことです。
こてです。
漆喰自体の質が悪いんじゃないかとかいろいろ試行錯誤しましたが、大切なのはこてだったのです。当初これを使っていました。
赤長 左官ごて 3点セット 中塗り180mm、柳刃105mm、目地コテ9mm
しかし、これではキレイに仕上げられませんでした。少なくとも僕は。でもこれを使ったら、見違えるように簡単にキレイに漆喰を塗ることが出来ました。
そこそこの漆喰塗りなんて職人さん呼ばなくても絶対に出来ます。知恵袋のネガティブなレビューに洗脳されてはいけません。レビューの中には職人さんらしき人が書いていましたから、そりゃ素人には無理って言っちゃいますよ。自分の仕事守りたいものですから。
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