これは「社員への愛」とはまた違う次元の話です。まぁ感覚的なことなので難しいんですけど。無知な人から変な批判を受けるのも嫌なのであらかじめ…
結論から言いまして、社長が社員を信頼して、期待している会社は負け組に入る可能性が高いと思っています。メディアでよく「社員を愛した結果、社員が120%の力を出して成功」みたいな美しいストーリーが語られるので、多くの社長は「社員を大切にする会社が成長する」という妄想めいたものを持っていると思います。そんな僕も以前はそうでした。
しかし、現実はちょっとどころか大きく違います。会社を愛してもらう、なんていう作業はあまりにも可能性の低い作業であり、そんな一か八かの掛けに会社を命運を掛けてはいけません。恋愛でも一人の人に自分を愛してもらうということは奇跡ですよね?それを全社員に求めるなんていうのはあまりにもバカげた話です。
僕の実際の感覚としては30~50人に一人くらいは会社を少し愛してくれるかな?という感じです。だから要はそんなこと期待して求めていちゃいけないのです。
つまり社員が会社を愛してくれないという前提に立てば、力を120%出してくれるなんてことは、まずありえません。期待をするということはそういうことですから、変な期待は早く取り除いたほうがいいです。
大企業を見てみましょう。多くの大企業に勤める社員が会社を愛しているでしょうか?居酒屋では会社への文句ばっかり言っているわけです。身近な知人にもきっといますよね?それでも給料もらえるからいるよ、というそんなバランスで成り立っています。
そして大企業は超システマチックです。社員という駒をいかに効率よく使うか、を追求すればシステマチックにするしかないのです。だって120%の力など絶対に出してくれないのだから。恐らく経営陣の目線に立つと、通常20%くらいしか出してくれない力を、マニュアルを使ってなんとか35%引き出そうと、そんな感じでしょう。120%なんて夢のまた夢。
最初の話に戻りますが「社員愛」「会社愛」がメディアで多く語られることで、心優しい現代の若い社長は変な刷り込みを持っているんですよね。昔の貪欲な昭和の社長さん方は社員を駒として扱う人が多かったと思いますよ。今の若い社長はお金に対する欲がない分、そういう愛などに価値を置いてしまいがちです。その結果お金に苦しむ、そんなパターン多いです。はい、自分もでした。
まとめますと「社員は駒」でいいと思うんです。建前は別ですが、本音は。愛情とは全く別次元の話で、そういう役割なんですから。
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