結婚式の日に超大型台風!欠席?出席?延期?何が正解?

台風19号が近付いてきています。どうも「過去最大級」とのことで、「千年に一度の」とか色々言われていますが、最近あらゆる災害に対して、こういった危機を必要以上に煽りすぎて、逆に危機意識が薄れてしまいますよね。本当なのかと。

まぁでも今回の台風19号は本物っぽいですね。飛行機、列車の相次ぐ運休はもちろん、高速も通行止め、各レジャー施設も休園、コンビニまで閉めるようです。ラグビーワールドカップまで。ちょっと怖いですね。

で、こんなときにウェディングプランナーの端くれとして、語っておきたいことがあります。それは結婚式の日にこういった災害が重なってしまったら、という話です。

実際この三連休で結婚式をする方は多いようで、かなりポータルサイトやSNSでも議論されています。皆さんは結婚式に台風や地震、豪雨などの災害が重なったらどうしますか?主催者である新郎新婦の立場、出席するゲストの立場、そして商売である結婚式場の立場、それぞれで考えは違うようで、かなりアツい議論がかわされています。

欠席、出席、延期様々な見解

超タイムリーな記事ではみんなのウェディングさんのこちらの質問記事。
https://www.mwed.jp/community/questions/21125

主人が13日に会社の先輩の結婚式に招待されました。ですが、13日の15時頃は丁度地元のあたりに台風が直撃する時間帯でニュースなどでも今回の台風は大きくて威力がすごいと報道されてたので、私としては危ないから欠席して欲しい気持ちでいっぱいです。

でも会社の先輩ですし出席しないと主人の立場もないのかなと思うとどうしたら良いんだろうと悩んでいます(><)皆さんだったら同じ立場だったらご主人を出席させますか? 私達は結婚式はあげていないですし、招待自体も今回が初めてでそういう場合の対処法がわかりません。皆さんのお力をお貸しして頂けたらなと思いますm(_ _)m

この状況とても分かりますね。とても大切な結婚式の席、なかなか欠席はできません。欠席するにもかなりの罪悪感を伴うでしょう。回答者の意見は様々で…

「危ないのは分かりますが、せっかくのお祝いですから私なら欠席してとは言いません。」

「日常の仲の良さに左右されると思います。」

「避難勧告や警報が出ていたり、交通機関がストップするほどでなければ、お祝い事ですので出席するべきだと思います。」

「台風で結婚式が中止になることは、ほぼないと思うので、私なら行ける限りは行った方がいいのかなと思います。」

「ある程度、台風の進路と勢いが予測できるまでは、出席するつもりで、外出時に身の危険がありそうなら、欠席もやむなし、でしょうか。」

などなどでした。正直、欠席はできるだけしない、という意見には驚きました。どんな状況であろうと会社に出勤する20世紀のサラリーマンみたいな考え方でしょうか。

ただみんなのウェディングさんではこういう人が多かっただけで、marryさんでは逆の傾向でした。先程はゲスト側からでしたが、こちらは新郎新婦側からの相談です。
https://marry-xoxo.com/articles/13759

「決行するのは本当に仕方ないとして、無理しないで絶対!!とゲストには伝えてあげられるといいなと思います」

「ご自分のためにも参列者のためにも絶対に延期した方が良いと思います。」

「明日の結婚式にゲストとして呼ばれていますが、新郎新婦からの連絡がなくとても不安な気持ちです。」

「新郎新婦様やご家族様が本当に可哀想なのですが、ゲストとして行く側の気持ちとしては、命の危険をさらしてまでは行きたくないというのが正直な気持ちです。」

「まわりには申し訳ないと思いますが、自己都合ではないのであまり気負いせず延期にしてもいいと思います。お金はかかってしまいますが、、」

「去年の7月7日、西日本豪雨の日に広島で結婚式をしました。お気持ちお察しいたします。結論からいうと延期をおすすめします。」

延期を勧める傾向ですね。



僕の見解は絶対延期

僕の意見としましてはこれは断言するのですが、絶対に延期するべきです。間違いなく正しい判断は「延期」です。

もちろん様々な事情があって、日程の変更が困難であったり、その決断をする勇気がなかったり、キャンセル料のことだったり、いろいろと考慮する事項はあります。しかし、どんな理由であれ人命が最優先であるべきです。

新郎新婦としては、ゲストが欠席になるのはとても寂しいことですが、ゲストの命を危険にさらしてまで「台風だけど来て欲しい」なんて絶対に言ってはいけないのです。

もし仮に台風でゲストの身に何かあれば、それは延期の決断どころの大変さではなく、一生背負っていくような事柄になるかもしれません。新郎新婦にとっても、招かれる方にとってもそれは最悪のことなのです。もちろん運良く全員無事で結婚式を終えれたとしても、それは結果論です。

台風くらいで結婚式は中止しない?偏った意見に騙されないで下さい!

こんなことを考えたり、色んな意見を見ていたりしたのですが、ちょっと腹の立つプランナー側の見解記事を発見しました。メリマリさん内のこの記事です。
https://www.merrymarriage.jp/column/taifutyokugeki/

この記事を書いた方が悪い方とは思えませんし、多角的にいろんな意見を書かれているとは思いますが、気になるのはこの文面です。

実は、基本的に式場側から「延期」や「中止」の言葉は出てきません。なぜなら式場側は、お2人の気持ちを第一優先に考えてくれるからです。

…と、いうことは

結婚式の決行・中止の判断は新郎新婦に委ねられるのです!!!

ただし、正直なところ数十年ウェディングプランナーをしていて、台風で結婚式が中止になったことはありません!

台風で結婚式が中止になったことはない、と書いていますがプランナーという立場の人がこういうことを書くことで、招かれるゲストの方が命を危険にさらしても欠席という決断をしにくくしているのです。

ウェディングプランナーでもある僕はあえて言います。

その罪悪感は分かりますが、結婚式を欠席しても全然OKです。命を最優先にして下さい。

と。

そして、だからこそこういう状況で新郎新婦の気持ちを第一優先にしてはいけないと思うのです。新郎新婦に嫌われてもプランナー、式場は延期を進言するべきです。

若いお二人に延期や中止を決断させるなんて酷過ぎるのです。経験あるプランナーがその役目を担わないでどうするんでしょうか。お金を頂いているなら嫌われ役を買って出て下さい。

災害時の結婚式キャンセル料問題について

結婚式を中止、延期にする場合、付いて回る最大の問題はキャンセル料です。こちらの記事では鎌倉プリンスホテルさんの「宿泊費用を含むキャンセルを頂かない」という神対応が話題になっているとのことです。
https://sirabee.com/2019/10/11/20162178628/

もちろん鎌倉プリンスホテルさん、素晴らしいのですが、こういう対応は称賛されるべきものではなく、スタンダードになってほしいものです。

なぜなら、こういう災害時に高額なキャンセル料をチラつかせることで、新郎新婦が人命よりもお金を優先する決断をより誘発してしまうからです。日本は昔から助け合いの文化だったはずです。災害時はみんなで痛みを分け合うべきです。式場は商売だからと利益を確保するのは日本文化として間違ってはいないでしょうか。

もしそうしない式場はSNSで晒され、より大きな利益を失うでしょう。そして式場を選ぶ新郎新婦は緊急時に心ある対応をしてくれるかどうかも見定める力を持つべきでしょう。

というわけで今回の台風19号、皆さんの体が無事で過ぎてくれることを祈るのみです。



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