RIZIN榊原社長の「とにかく今、焦っています」ツイートに対して選手のレスポンスの質

総合格闘技団体RIZIN。僕の大好きな団体です。大好きだからこそ少し書いてみようと思った件がこれ。

経営者じゃないと分からない痛みと苦しみ

RIZIN社長の榊原信行さんのツイートです。これサラリーマンの方には分からないと思うのですが、これを吐き出してしまう状況って、相当精神的に追い込まれているんですよね。

今はのんびり社長やっている僕ですが、以前はこんな経験をしたことがあります。ずっと答えの出ない問題が頭の中でグルグルし、体温がずっと高くなります。もちろん寝れません。

こういう状況のときはオフィスに来るということだけで少し安心するので午前二時に出勤していました。

そんな当時を思い出してしまうほど榊原社長のツイートは骨身に染みる痛みを感じました。

これに反応した選手の質

ただ少し悲しかった、というか虚しかったのはそれに反応する選手達のツイートでした。概ねこんなツイート。

「RIZINで戦う準備はできています!」

経営者の立場としては違和感満載の反応でした。戦う準備?できている?それって親会社の社長が大変だって言っているときに「社長、応援しているので仕事下さい♪」って言うことですよね。

しかも格闘家からしたらRIZINなんて普段から出たくて出たくて仕方ないイベントなんですよ。そんなビジネスのいろはも分からない格闘家は出場しても格闘技界にメリットを与えることはできないので、戦う準備なんてしておかなくて結構なんですよ。

ちなみに朝倉未来選手はこうでした。

さすがです。社長はこういう社員に希望を抱けるんです。でもこういう社員は世の中にいないんですよね。朝倉未来選手はご自身でもYoutubeなど経営者としての活動もあるから、こういうレスポンスになったんでしょうね。

ある意味この社長のツイートは考えている格闘家とただただトレーニングしている格闘家をはっきりさせたかなと思いました。

ノーギャラ問題について

ちなみに「ノーギャラでもいい」という格闘家もいたそうです。少しそれが問題になっているようで、青木真也選手は

「選手がノーギャラでいいって言ってるのが未払いの豊かな土壌を作っている。気がついてますか?」

なんてツイートしています。青木選手の考えも否定するものではなく一理あるのですが、それは格闘家個々の問題であって「あいつがノーギャラでいいっていうから俺まで未払いなんだ」というのは、個人の問題を環境のせいにしているんですよね。

もちろん青木選手がそういうタイプなのでは全くなく、青木選手は自分で仕事を創り上げられる方なのですが。

あと僕としては報酬なしで行動できない人って超つまらない人なんですよね。資本主義の宗教に染まり過ぎじゃない?と思っちゃいます。

なので「ノーギャラでもいい!」と誠意見せ見せで言ったものの、先輩方から叩かれてしょんぼりしている格闘家さん、大丈夫ですよ。15年経営者やってきた僕は決して間違っていないと思いますよ。

でも格闘技界にメリットを与えられる何かを生み出してね。

今後の格闘技界を考える

ということでそもそもの問題は「格闘技界ってなんでそんなにいつの時代も儲からないの?」ということです。先人たちも含めこの業界に関わる人達はその責任を感じてもっと考えて行動してほしいんですよね。

もちろん簡単なことではないと思います。ここまで偉そうに書くので、僕が何か行動して提案しようかなとも思いました。が、いちファンである自分がどこまで熱心に行動できるか、ということもあるのでやはり業界内の人に期待するしかありません。

ちなみにノーモアキャピタリズム思想でアドバイスさせて頂けるなら、一言。

まず、お金を稼ぐことは決して難しいことではありません。とてもシンプルな原理です。ただもしその報酬が少ないと感じるのであれば、提供する価値が足りないか、もしくは適正な報酬以上にもらおうとしているマインドの問題です。

そもそも殴り合う、つまりは暴力を提供しているのが格闘技なので、社会的な感覚としては大きな報酬を得るのは間違いなのかもしれません。これが正しいか正しくないか、というより結局は人間のマインドの問題だということです。

もちろん僕は格闘技から様々なロマンを享受した人間ですから、格闘技の魅力は120%理解しています。が、ビジネスは常にフラットに考えることが大切です。

お金が欲しい?有名になりたい?もし格闘家として、いわゆる成功が欲しいのなら、最優先すべきことはトレーニングでしょうか。

そんなことを感じた昼下がりでした。

あ、ちなみに僕はただの格闘技好きですが格闘技関連で収益を得ていますよ。だからもっと考えろや!ってことです。

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