松井的伊賀発格闘技イベント『IGA.2』レビュー

『IGA(アイジーエー)』第一回大会からあまり期間を置かず二ヶ月後の7/4に第二回大会を行いました。その理由としては一年に一回だけの大会だとストーリーが作りにくいだろうという想定からでした。なので無理してでも高い頻度で行うことでイベントの熱を高めようと思ったのです。

アマチュアの試合ってただただ試合しまーす、みたいな大会が多くて正直ストーリーもくそもありません。でも選手目線で考えたとき、単なる勝ち負けだけよりも『乗れるなにか』があったほうが絶対にモチベーションは上がります。例えば仲間の敵討ちとか。

なので実力関係なく煽りVもしっかり作りますし、小さな数百人のコミュニティですがコミュニティ内でのストーリーの共有が重要なのです。それを最初から気がついてやってる自分が優秀だなと思うばかりなんですが、そんな思い上がりが行き過ぎて、試合もでちゃお、ということで第二回大会は僕も選手として出場しました(笑)

伊賀発格闘技イベントIGA公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCLU6BO1OjerwYgQHPKVgpWA

【株式会社トータルフォレスト presents IGA.2】佐々木昊生vs虎瑠 キックボクシング キッズクラスワンマッチ

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この試合は第一回大会で快勝した虎瑠(第一回大会はひらがな「たける」表記)選手が連続参戦。相手は年齢も経験も上の佐々木昊生選手。それでも才能溢れる虎瑠選手が勝つ可能性は大いにあると見ていました。

前半はほぼ互角の展開でしたが、徐々に佐々木昊生選手が押して、押し切ってTKO。最近、青木真也さんが「格闘技においての質量」という言葉を使うのですが、まさしくその質量で押し切った試合だと思います。

質量というのは練習量や、メンタルや戦略などいろんな側面があるのですが、才能はあってもまだ格闘技をやり始めたばかりの虎瑠選手。対して佐々木昊生選手はしっかり練習して鍛えられているなと。その蓄積の差が出たと思います。

【株式会社トータルフォレスト presents IGA.2】タワーラット・ジャカラワーン vs 奥界人 キックボクシング62kg契約ワンマッチ

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なんとタイ人選手の参戦です。海外選手の名前があるとイベントに泊がつきますね!ということでIGAは海外選手大歓迎です。

試合は結構早く終わってしまったので、確証はないのですが恐らく奥界人選手はかなり強いです。技術はもちろんですが、堂々とした立ちふるまいがスター性を感じました。これ以降の大会にまだ出場がないのが残念なのですが、ぜひストーリーを作って欲しい選手の一人です。

ちなみに技術的にはラッシュの中でアッパー出せるのが素晴らしいですね。

【株式会社トータルフォレスト presents IGA.2】SHOTA vs 西田大貴 ボクシング66kg契約ワンマッチ

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この試合は二人ともによく一緒に練習している同門対決。SHOTA選手はもともと第五試合の僕と対戦したAZAKA選手と対戦する予定でしたが、足を怪我してしまいボクシングで西田大貴選手と対戦することになりました。

体格的にはSHOTA選手がふたまわりくらい大きいですが、序盤から西田大貴選手が接近戦を挑みます。SHOTA選手は練習のときから課題としてあがっていたのですが、ジリジリ下がる癖があります。松井流勝利の方程式を前回のレビューで書いたのですが、ジリ下がりする選手はアマチュアでは勝ちにくいと。

ただSHOTA選手はパワーがすごいんです。特にキックはとんでもない威力。今回はボクシングですが…。試合はSHOTA選手のスタミナが切れたことが最大の要因で、西田大貴選手がスタミナを残して最後に手数で上回りました。SHOTA選手は筋肉が多い分疲れやすいのかなぁと日々の練習で話したりしていますが、格闘技の体作りは難しいものです。

【株式会社トータルフォレスト presents IGA.2】山崎洋平 vs HIROKI ボクシング60kg契約ワンマッチ

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この試合は後にプロボクサーになるHIROKI選手と相手を選ばない漢、山崎洋平選手の対戦です。山崎洋平選手は空手家で慣れないボクシングマッチで受けています。しかもHIROKI選手に体重オーバーがあり、かなりアドバンテージのある試合でした。

が、それを差し引いてもHIROKI選手はかなりトレーニングを日々積んでいるのがよく分かる戦いぶりでした。結果ボディで倒してHIROKI選手が勝つわけですが、勝利者マイクが良かったですね。

「アツくなれるボクシングに出会えた」

【株式会社トータルフォレスト presents IGA.2】AZAKA vs 松井明紀 キックボクシング68kg契約ワンマッチ

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さて僕の試合です。相手がいないという茶番?から始まったのですが、それのできは置いといて、イベントの幅を選手の皆さんに伝えたかったんですよね。試合の意味を勝ち負けだけでなく、もっと広い幅で捉えてもらっておしゃべりが得意な方はリングマイクまで試合として作ってきてもらいたいなと。そういう選手が出てきてくれたら嬉しいなぁ。

この試合は自分のことなのでたくさん語れるのですが、主催をして試合も出る難しさを知った試合でした。選手としては当然勝ちに行くのですが、主催者としては選手をとにかく輝かせたいのです。その両方の気持ちがあり、なおかつ自分の実力に過信があったので、序盤は手を出さずAZAKA選手の見せ場を作って、1R後半から押していこうという半分接待的な気持ちで試合に望んでしまいました。

当然選手としては非常に良くないことでした。蓋を開けてみたらAZAKA選手メチャクチャ強くて、全然自分がコントロールできるような余裕はありませんでした。試合見て分かりますが、この頃ボクシングの練習に熱を入れていたのでパンチだけで決めたかったのですが、2Rから「こりゃ蹴りも入れないと負けるわ」ということで思いっきり蹴りの数を増やしました。

なんとか手数で上回って判定勝ちでしたが、クリーンヒットはAZAKA選手の方が多かったんじゃないかな。ローキックももらいすぎて翌日階段登るのに悲鳴をあげていましたから。。。

【株式会社トータルフォレスト presents IGA.2】佐々木高志 vs 渥美翔平 キックボクシング63kg契約ワンマッチ

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この試合は後にK-FORCEと昇龍會のチーム抗争に発展するきっかけになった試合です。渥美翔平選手は僕が四日市に住んでいた頃、ずっといっしょに練習していた仲でかなり強いということは間違いないのですが、少々不器用なところがあり、試合巧者ではない面があります。対して佐々木高志選手は第1試合の佐々木昊生選手のお父さんで、格闘一家の主です。

試合は序盤、体格で上回る佐々木高志選手が押して、もう少し打たれ続けたらダウンか?というところまで渥美翔平選手を追い詰めます。しかしこれが格闘技の面白いところで攻めるというのは無茶苦茶疲れるんです。ペースが落ちた佐々木高志選手に渥美翔平選手の攻撃が入るようになります。最終的に佐々木高志選手の鼻血が止まらずレフェリーストップとなりました。

佐々木高志選手はスタミナに不安があったからこそ、序盤にアクセル全開で決めに行きたかったのかな?という風にもみえましたね。戦略、勝負の綾というのは本当に紙一重です。

にしてもこの試合は盛り上がりました。そして出血でストップということで本当に勝負が決した感はなかったので、それが逆に次に繋がったのだと思います。

【株式会社トータルフォレスト presents IGA.2】チャイナーロン・ペッチタウィー VS 佐脇和真 キックボクシング67kg契約ワンマッチ

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そしてメインイベント。タイ王国からチャイナーロン・ペッチタウィー選手参戦。この選手ムエタイベースでメチャクチャ強いです。それに対する佐脇和真選手はMMA選手です。不利なのは分かっていましたが、どこまでしぶとく食らいつけるかがポイントの試合でした。

ちなみにこの試合から本格的な煽りVを入れました。なかなかワールドワイド感出ていいんじゃないでしょうか。そしてやはり煽りVが入ると試合への感情移入が違います。

さて試合はチャイナーロン・ペッチタウィー選手の体が大きく、そして蹴りが強い。こういう相手とリングで向き合うだけでも相当怖いんです。佐脇和真選手すごい。リングに上っただけですごい。これやったことのある人じゃないと分からないんですよね。

1R連打を浴びて佐脇和真選手ダウン。絶体絶命。チャイナーロン・ペッチタウィー選手は試合を決めにかかりましたがなんとか凌いでインターバル。インターバル中のチャイナーロン・ペッチタウィー選手がやや疲労が濃いように見え、佐脇和真選手に少し光が。

2Rスタミナは佐脇和真選手の方が残っていてステップがまだ早い。そして盛り返す。すごい!が、やはりダウンが響いて判定でチャイナーロン・ペッチタウィー選手の勝利。しかし本当に素晴らしいファイトでした。

総評としてどんなイベントでも第二回ってだいたいうまくいかないものじゃないですか。それが第一回大会に優るとも劣らない大会になり、これは行けるぞという自信が深まった大会でした。いや~格闘技って本当最高。

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